ドラえもん

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    548: :2008/10/06(月) 19:55:49.72 ID:
    回想 前日 のび太の部屋


    スネオ「ジャイアンの声さ!」

    のびた「ジャイアンの声!?それが秘策だってのか!?」

    スネオ「ジャイアンの声にはもの凄いパワーがある、ガラスだって割っちまうんだ、

    人並み以上、いや……、人間の限界を超えている!」


    ジャイアン「おぉ!心の友よ!俺の声のよさがわかるのか!」


    スネオ「わかるとも!その声のでかさと人並みはずれた低音の歌声だから可能なことがある」


    スネオ「超低周波音さ!」
    549: :2008/10/06(月) 19:57:02.17 ID:
    ジャイアンすげぇwwww
    551: :2008/10/06(月) 20:00:37.63 ID:
    ジャイヤン輝きすぎwwwww
    552: :2008/10/06(月) 20:00:44.95 ID:
    のび・しず・じゃい「超低周波音!?」


    スネオ「いいかい、音ってのは空気が振動して聞こえるって知ってるよね?」

    のびた「当たり前だろ、小学生でも知ってるぞ!」

    スネオ「音は空気の振動、そして振動回数で音の高さ低さがわかる。

    人間の声ってのはその振動の周波数が100Hz以下の低音はどうやっても出せないようにできてるんだ」

    スネオ「この100Hz以下ってのは低周波音、なんて呼ばれてる。公害の騒音問題なんかで取り上げられる部類さ」

    のびた「それとジャイアンの声にどう関係が?」
    555: :2008/10/06(月) 20:05:33.07 ID:
    スネオ「そう急かすなよ、その低周波音よりさらに低い音、これが超低周波音さ。

    20Hz以下の低音だ、こうなるともう人間の耳には聞きとれない」

    スネオ「でも、身体や周りのものには影響が表れるんだ、

    その音だけで窓ががたがた震えたり、人体を気持ち悪くさせたりする……、

    例えば、ベースの音が馬鹿でかいバンドのライブをライブハウスでベースのスピーカーの真ん前で観てみたりすると、

    途中で気持ち悪くなったりして後ろに下がっちゃう、なんてことがよくあるんだ」

    スネオ「ジャイアンの場合、人間じゃ考えられない低音を出している。

    僕ら、ジャイアンの歌を聴くと気分が悪くなるだろ?超音痴ってことだけじゃない、

    きっと人間離れしたジャイアンの歌声の低さが原因なんだよ」
    557: :2008/10/06(月) 20:10:54.88 ID:
    石ころ帽子って見えなくなるんじゃなくて意識の範疇から外れる見たいな感じだったと思うんだけど
    これって第二者の使用者に対する注意がそれるとかいうことなのかしら

    >>557  
    石ころ帽子は魔界大冒険を参考にしてます 
     
    558: :2008/10/06(月) 20:11:20.73 ID:
    のびた「確かに昔僕の歌がスネオに『ジャイアンよりひどい』って言われたことがあったな。

    音痴だけが原因じゃ……お、おいスネオ」

    スネオ「ん?」

    ジャイアン「だぁれが超音痴だってスネオ君?」

    ガツン!

    スネオ「痛い!……ちょっと続きを聞いてくれよ!!」

    スネオ「このジャイアンの声を、ドラミちゃんの持ってる未来のマイクで低音を増幅させて協力な超低周波音を起こすんだよ!」
    561: :2008/10/06(月) 20:17:04.74 ID:
    ドラミ「さっきスネオさんがあるか聞いてきたのは『武さんの声のでかさにたえられて、いくらか音の高さが調節出来るマイク』のことなの」

    しずか「武さんの声のでかさに耐えられる?」

    のびた「実はジャイアン、本気で歌うと声が大きすぎてスピーカーを壊しちゃうんだよ、

    ジャイアンの声を大幅に増幅させるマイクなんてあったら凶器だよ、

    昔害虫駆除に使った『狂音波発振機』は音自体をそこまで増幅させてはいなかったな」
    565: :2008/10/06(月) 20:23:03.61 ID:
    スネオ「マイクで増幅されて、音の高さを低音に設定したジャイアンの声なら、建物内で強い地震が起きたような揺れを起こせるだろう、

    ジャイアンは先に潜入して内部でそれを実行するんだ。なるべく低い階層がいいな。

    揺れに驚いたやつらは外に逃げ出すだろ?その騒ぎと一緒に石ころ帽子を被ったみんなが中に入る、

    たくさんの認証をクリアできる人間と一緒に入ればが動けば認証だってパスできるはずだ、

    中にいる全員が逃げ出すわけじゃないけど、残ったやつらにもそうとうダメージを与えられる!

    そして低音周波数をだすジャイアンを止めようにも超低周波音は人間の耳には聞こえないから簡単にジャイアンを見つけることはできない!」
    566: :2008/10/06(月) 20:24:08.61 ID:
    ジャイアンカッコヨスwwwwwww
    567: :2008/10/06(月) 20:27:42.05 ID:
    のびた「そっか!そして中に入った僕らは内側から入口をロックすればいいんだね!」

    ドラミ「外では私たちが居るようにダミーを使ったりとか、なにか派手なことをして注意を引けば時間を稼げる!」

    しずか「基地の広さをうまく利用した作戦ね!そう考えると夜中の方が敵に効果的かもしれないわ」

    スネオ「……、偉そうに言ってたけど全部この前読んだ小説に書いてあったことなんだよね」

    ジャイアン「なあ、この作戦、おれは誉められてるのか?喜んでいい話なのか?」

    のび太「……たぶん喜んでいいんじゃないかな」
    582: :2008/10/06(月) 20:59:59.40 ID:
    ホゲェ~wwwwwww
    618: :2008/10/06(月) 23:52:30.55 ID:
    アジト内

    ビリビリビリ!!メキメキ!!

    黒服1「な、なんだこの揺れは!?」

    黒服2「じ、地震だ!!みんな、逃げろ!!」

    黒服3「……うぉ、なんか気持ちわりい!」

    黒服4「相当でかいぞこれは!」



    アジト内 地下の空き部屋

    黒服A「うわわ、なんだこの揺れは!」

    黒服B「じ、地震だ……!外の倉庫の中身が危ないかもしれないぞ!急げ!!」

    出木杉(……!まさかのびた君たちか!?この隙に逃げ出せるかも!)

    出木杉「この腕のロープさえ切れれば……!」
    623: :2008/10/06(月) 23:57:05.20 ID:
    アジト内

    ?「な、なんだこの揺れは!?」

    黒服「じ、地震だ……!」

    ?「そんなわけはない……!お前ら!この部屋からでるな!慌てるなこれは敵の罠だ!……ガキ共め、どんな道具を使ったか知らないが、やるじゃないか!」

    ドラえもん「……!」

    ?「奴に連絡を取れ!原因を探らせてこの揺れを止めさせろ!」

    ドラえもん「のびた君たちがきたのか……!」
    626: :2008/10/07(火) 00:00:04.52 ID:
    アジト 入口


    黒服1「な、なんだ、建物のなかより外はそんなに揺れてねえな」

    パァン!!!

    黒服2「おい見ろ!第三倉庫で爆発してやがるぞ!」

    黒服3「……!今ガキの姿が見えたぞ!捕まえろ!!」

    パァン!!

    黒服4「今度は第七倉庫だ……!くそっ、散れ、散れ!あれが台無しになったらおしまいだぞ!」

    ドラミ(いろんなとこにこけおどし時限爆弾とコピーロボットを設置しておいてよかったわ!)

    ドラミ「私が出来るのはここまでよ……!みんな、頑張って!」
    628: :2008/10/07(火) 00:01:59.91 ID:
    こいつぁwktk
    支援age
    629: :2008/10/07(火) 00:04:55.69 ID:
    アジト内部 入口 のびたside

    大きな揺れが始まった、きっとジャイアンの仕業だろう、

    いくらマイクを使っているからってこんな現象を起こせるなんて人間業じゃない。

    流石ジャイアンだ。

    僕としずかちゃんは互いの姿が見えないので手をつないで建物の入り口近くで隠れて中の黒服達が出てくるのを待っていた。

    ドラミちゃんは積極的な介入はできないようで外でいろいろ陽動をする算段になっている。

    それにしても凄い揺れだ、

    そんなことを考えていると中から黒服たちが飛び出してきた


    のびた「今だしずかちゃん!」
    630: :2008/10/07(火) 00:11:44.07 ID:
    しずかちゃんの手を引いて黒服たちがどんどん出てくる入口に突入する、ゴーグルをつけた黒服も何人かいたけど、

    この騒ぎと人の多さでこっちには気付かなかったらしい。僕らは無事に建物の中に入れた。

    そしてすぐに近くにあった大きめの観葉植物に身を隠す。

    そうして黒服たちが外に逃げ出していくのを待った。

    さっきから断続的に激しい揺れが続く、少し気分が悪くなってきていた。


    のびた「よし、だいたい外に逃げ出したな!しずかちゃん!」

    しずか「ええ!この瞬間接着銃で!」

    しずかちゃんはドラミちゃんから借りた瞬間接着銃でドアを固めた、恐らく気休め程度にしかならない程の時間しか時間稼ぎしかできないはず、

    どれだけ早くドラえもんを見つけられるか、それが勝負だ。
    631: :2008/10/07(火) 00:17:42.55 ID:
    のびた「よし!行こう!」

    しずかちゃんの手を引いて建物の中を走りだす。カラン、と音がした。瞬間接着銃をすてたらしい。

    しずか「ドラちゃんたちはどこにいるのかしら!?」

    のびた「わからない、でもジャイアン達は多分段取り通り地下に居るはずだ、僕たちは上に行こう!」

    走っている途中でエレベーターのようなものを見つけたが、何があるかわからないので使わない、これは打ち合わせで決まっていたことだった。

    黒服「おい、侵入者だ!」


    ゴーグルをつけた黒服と遭遇する、敵が銃を構える前に、

    僕はショックガンで敵を撃つ。射撃なら誰にも負けない、早撃ちももちろん負けるつもりはない。

    バシュンッ!

    黒服が短い悲鳴を上げて倒れた、そしてまた僕たちは走りだす。
    632: :2008/10/07(火) 00:23:57.78 ID:
    しずか「案外ゴーグルをかけている人は少ないのね」

    のびた「きっと貴重品なんじゃないかな?」

    しずか「……だといいんだけど」

    のびた「あ、階段!」

    念願の階段、一段抜かしで駆けあがる、しずかちゃんも遅れずついてきている、流石は運動部だ。


    バシュッ!


    のびた「うわっ!?」


    二つくらい階を登ったくらいだろうか、いきなりの銃声、幸いにも目の前をかすっただけで命中はしていない。

    素早く敵の方向へ向き体を傾けながら、射撃!
    633: :2008/10/07(火) 00:25:53.38 ID:
    スピード感がカッコイイ
    634: :2008/10/07(火) 00:27:31.34 ID:
    のび太カッコヨス
    635: :2008/10/07(火) 00:29:06.00 ID:
    明日も仕事なのに…(´・ω・`)もっとやれ
    636: :2008/10/07(火) 00:29:07.61 ID:
    階段の上にいた敵に見事命中する、しかしどうやら敵は一人ではなかったようだ、

    三人の黒服がまだ上で銃をこちらに向けていた。


    のびた(危ない!)

    そう思いしずかちゃんと少し下がり、態勢をたてなおそうとしたが、

    そのしずかちゃんがいなかった、

    いや、正確にはしずかちゃんの手の感触が無くなっていた、という方が正しいだろう。

    黒服「ガッ!?」

    その時上で銃を構えていた黒服が苦悶の声を上げ、

    倒れる、

    そして一人、

    また一人。


    気がつけばあっという間に上にいた黒服が全員倒れていた。

    のびた「しずかちゃんか!?」
    640: :2008/10/07(火) 00:34:16.04 ID:
    しずかちゃん強いwwwwwwwwwww
    641: :2008/10/07(火) 00:34:28.49 ID:
    しずか「そうよ!うふふ、なんとかやれたみたい!この電光丸って凄いのね!」

    恐らくしずかちゃんが黒服達を全員やっつけてしまったのだろう。

    名刀電光丸は内蔵されたレーダーで敵キャッチして自動的に相手を倒す、

    しかししずかちゃんは自分で敵に突っ込んでいった、大した根性だ。


    のびた「まるで女武蔵だな……、銃を持っている相手によくやるなあ」


    しずか「のびたさんよく見てよ、この黒服達は全員ゴーグルをつけてないわ」

    のびた「あれ、本当だ!どうして?」

    ゴーグル無しで石ころ帽子を被っている僕たちをどうして認識できたのか?

    しずか「多分、私たちの足音ね、だからこっちの姿が見れなくても大体の見当をつけて撃ってこれた、

    それがわかったから私敵の方へ動いて倒したのよ」

    のびた「凄い観察力というかなんというか、感心したよ」

    しずか「うふふ、先へ進みましょ!」
    642: :2008/10/07(火) 00:39:36.62 ID:
    建物地下 スネオside

    スネオ「うええぇ、ジャイアンのやつ、本当に凄いな、ドラミちゃんの薬がなけりゃ俺は今頃死んでいたかもしれないぞ」

    ジャイアンの声で建物全体が断続的に大きく揺れる、流石ジャイアンだ、

    ジャイアンの歌をこんなに頼もしく思うことは滅多にない。

    スネオ「とりあえずジャイアンとは離れてドラえもんと出木杉君を探しているけど……」

    見つからない、この建物広いんだ。

    地下一階調べるだけでこんなに時間を費やすとは思わなかった。
    644: :2008/10/07(火) 00:43:55.05 ID:
    スネオ「と、なるとだ。俺もスパイ映画みたいなことをやるしかないな」

    まず黒服を探す、慌ただしく動いているから注意力は散漫だ、そこにつけ込めばいい。

    スネオ(……見つけた!)

    ゴーグルをつけた黒服が一人、早足で自分の前を歩いている。

    銃を持っているけど構いやしない。

    僕は足音をなるべくたてないように後ろから近づいていく……今だ!

    僕は一気に黒服との距離を詰め、

    スーパー手袋をしたこの左手で敵の左手を掴み、ひねりあげた!

    645: :2008/10/07(火) 00:46:18.21 ID:
    スネ夫の成長ぶりにママン感激ザマス
    647: :2008/10/07(火) 00:49:21.90 ID:
    黒服「ぐうっ!?な、なんだこりゃ!敵か!?」

    黒服は右腕を背中の方に回し、銃をこちらに向けてくる。

    しかしそんなことを予測してなかったわけがない、銃口を掴み、力任せにそれを捨てる!

    そして相手の右腕を掴んで後ろに引っ張る、これで拘束完了だ。


    スネオ「すごいなスーパー手袋は……大の大人の力もなんともないや!」


    黒服は僕から逃げようともがくが、手袋の力とこの態勢からは逃れることができない、

    ああ、ジャイアンから受けていた攻撃がこんな時に役立つなんて!


    スネオ「あんまりにも凄い力だから、手加減できないかもなぁ!」
    648: :2008/10/07(火) 00:50:44.48 ID:
    石ころって存在感そのものがなくなるんじゃなかったっけ。
    652: :2008/10/07(火) 00:54:04.56 ID:
    石ころとかモーテン星とか似たアイテム多いよね
    651: :2008/10/07(火) 00:53:56.87 ID:
    ぎりり、と左手を捻る力を強める、黒服からは苦悶の声が出ていた。

    一方的な、暴力。まるで昔のジャイアンじゃないか。そう思うと少し苦笑いがでた。

    スネオ「こんな腕、折っちゃうかもしれないなぁ……!」


    ぎりり……

    黒服「や、やめてくれ……」


    スネオ「……だったら、俺を、ドラえもんか出木杉君のところへ案内するんだ!

    お前たちが捕まえたやつのことだぞ!早くするんだ!」
    654: :2008/10/07(火) 00:58:32.15 ID:
    ジャイアンside


    俺は声を出し続けていた、なるべく低音が出るように、低く、低く。

    歌を歌ってしまったら自分の居場所がばれてしまうらしい、だから歌えない。それが少し悲しかった。

    必要とされているのは俺の歌じゃない、声だ。

    なんとなく、感付いてはいた。俺はおそらく、人よりちょっとだけ音痴なのだ。

    リサイタルを開いても、皆嫌々参加しているのが少しずつ分っていった。

    (俺の歌は誰にも必要とされていない)
    656: :2008/10/07(火) 01:03:07.51 ID:
    そんなこと中学に入ってからは気づき始めていた。

    (それでも俺は歌が歌いたい)

    歌が、好きだ。どうしようもないくらい、好きだ。大好きだ。

    幼い頃からテレビで観ていた歌番組、あこがれの歌手。

    自分も、いつか自分もとずっと夢を見て、歌ってきた。


    (俺は歌手になるんだ!)


    夢だ、夢なのだ。そんなことは。

    わかっている、現実はそんなうまくできてはいない。
    657: :2008/10/07(火) 01:08:47.24 ID:
    ジャイアンかわいそす・・
    658: :2008/10/07(火) 01:09:08.93 ID:
    将来の夢に『プロ野球選手』と書いたやつが何人その夢を叶えられるのか?

    全員叶うなら、俺の周りは将来野球選手だらけになってしまう。

    わかる、わかっている。夢なのだ。

    きっと叶わない。

    (それでも)

    今は、今だけは自分の声を必要としてくれている仲間がいる。
    【ドラえもん長編~のび太中学生編~ 終】の続きを読む

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    258: :2008/10/05(日) 14:12:14.67 ID:
    出木杉「大丈夫かいスネオ君?」

    スネオ「た、助かったよお!!で、でも俺、タケコプターが壊れちゃって……!!」

    出木杉「……、そうか……。うん、わかった!」

    僕は一瞬理解が出来なかった。



    出木杉君が自分の石ころ帽子を渡してきたんだ



    スネオ「お、おい。どういうことだよ!!」
    259: :2008/10/05(日) 14:15:48.09 ID:
    スネオ「お、おい。どういうことだよ!!」

    出木杉「僕のを使いなよ」

    スネオ「い、いや、俺は石ころ帽子は持ってるぞ!?」

    出木杉「気付かなかったのかい?君、僕に見えてるよ。

    多分、石ころ帽子も壊れちゃったんじゃないかな?」


    そうだ、僕が石ころ帽子を被っていたなら、出木杉君は僕を見つけられるはずがない!


    スネオ「まてよ!君の分はどうするんだ!!?」
    260: :2008/10/05(日) 14:19:50.54 ID:
    出木杉「……僕にはタケコプターがあるよ」

    スネオ「答えになってないぞ!君の姿が隠れないんだ!危険すぎる!」

    スネオ「それに相手は石ころ帽子でも見えるんだ!俺に渡す意味がない!」

    出木杉「それは違うよ、だってあいつら放送で『ゴーグルを携帯しているものは行使しろ』って言ってたじゃないか、

    ゴーグルを持っているのは全員じゃない、大丈夫だよ」

    スネオ「そ、それでもだ!」


    スネオ「君が危険すぎるだろう!」


    出木杉「……スネオ君は逃げてのびた君たちと合流してくれ」
    261: :2008/10/05(日) 14:20:44.75 ID:
    出来過ぎだよ出木杉くん……
    262: :2008/10/05(日) 14:22:39.00 ID:
    スネオ「無理だよ……!そんなの……っ!!」

    出木杉「……無理じゃない」


    出木杉「僕が敵を引き付ける」


    スネオ「な……!馬鹿なこと言うなよ!!!」

    出木杉「僕は真剣だ!」

    スネオ「俺なんか助けても意味がない!

    それより君が逃げてのびた達と合流しろ!そっちのほうが正しい!!」
    263: :2008/10/05(日) 14:23:06.12 ID:
    ssでこんなにカッコイイ出木杉初めてみた支援
    266: :2008/10/05(日) 14:26:43.50 ID:
    出木杉「いや僕よりスネオ君の方がみんなの役に立つ……!」

    出木杉「言ってただろ、道具の扱い方は俺に聞け、って」

    出木杉「僕より君の方が道具の扱いには慣れている。これは適材適所さ」


    スネオ「なに言ってるんだよ……なに言ってるんだよ!!僕なんかより君の方が!!!」

    出木杉「言っただろ!これは適材適所なんだ!……それに」

    出木杉「君は僕の友達だ、友達が危険なのに、

    自分が怖いからって逃げ出したら、僕はこれから自分を許せそうにない……!!」

    スネオ「……!」
    268: :2008/10/05(日) 14:30:40.32 ID:
    出木杉「……ははっ、たまにはさ、僕にもかっこつけさせてくれよ、

    これって僕の好きなアニメのキャラクターみたいなんだよ……いいだろ?」

    スネオ「……馬鹿野郎!」

    出木杉「その代わりさ、後でみんなと助けにきてくれよ?

    なに、放送が本当なら殺されるなんてことはないはずだよ……

    早く行くんだ!もうすぐ敵が来る!」


    そういうと出木杉君は倒した敵の銃を持ってタケコプターで宙に上がった。本当に囮になるつもりなんだ、わざと目につくように空中にいるんだ。

    僕は石ころ帽子を被ると全速力で駆けだした
    270: :2008/10/05(日) 14:31:03.63 ID:
    出来杉神過ぎ
    271: :2008/10/05(日) 14:32:33.16 ID:
    カッコ良く出来すぎだろ…
    272: :2008/10/05(日) 14:33:43.51 ID:
    走って走って走って走って、

    運がよかったのか出口に着くまでゴーグルを付けた連中に遭わなかった。

    出口に着くと、4~5人が倒れていた、きっとジャイアンだ

    ジャイアンが無事だ!

    そのことで僕はまだ走れた。

    基地を抜けて、走って走って、安全のはずなのに僕の足は止まらなかった。

    途中で涙が出てることに気付いた。

    情けなかった、友達に守ってもらって僕は逃げだした。

    (出木杉君だって怖かったんだ!!)
    274: :2008/10/05(日) 14:37:15.60 ID:
    言ってたじゃないか、腕の震えが止まらないと!

    僕は見ていたじゃないか、石ころ帽子を僕に渡した時、出木杉君の顔は蒼白、

    彼だって怖がっていたんだ!

    あいつのことはいつも完璧なやつで、僕なんかとは違う、そう思っていた!

    でも違う!彼だって僕みたいに恐怖を感じていたんだ!

    それでも彼は耐えたんだ!一人で逃げだし助かることができたのに、そうしなかった!

    もう一人の自分の誘惑に、彼は勝ったんだ!
    275: :2008/10/05(日) 14:40:55.58 ID:
    (出木杉君は、初めてだったんだぞ!)

    彼は人を殴るのも初めてだった!自分はどうだ!

    なんどもこんな危険な体験をしてきたじゃないか!

    情けない、情けない!

    自分が!骨川スネオが!他の誰でもない、自分に一番腹が立った!

    自分だけが皆と違う、確かにそうだ!

    僕は自分の性格のせいにしてこれまで逃げてきたんだから!

    僕は皆と違って卑怯者だ!それだけが皆との違いだ!

    皆だって怖いんだ!スーパーマンじゃあない、

    みんなは怖いのを必死に我慢してもう一人の自分の誘惑に勝ってきたんだ!

    鼻汁も涙も拭わず、僕は走った。のびたの家まで。

    速度がどれほど落ちても、僕は止まらなかった。止まれなかった。
    292: :2008/10/05(日) 15:45:46.77 ID:
    今まで見たドラえもん系で1番面白い
    続き期待保守
    317: :2008/10/05(日) 19:12:34.84 ID:
    のび太の部屋

    のびた「出木杉が……!」

    しずか「捕まったですって!?」

    スネオ「うう……!ご、ごめんよ!お、俺の……!俺のせいだっ!」

    スネオは泣きながら謝っていた。よほど悔しかったのだろう。

    ジャイアン「スネオ、お前のせいじゃねーぜ……畜生!!俺が後ろを確認していれば!!」
    318: :2008/10/05(日) 19:15:25.00 ID:
    しずか「誰のせいでもないわ……!だから……!泣かないで、スネオさん!」

    のびた「悪いのは時空犯罪者だよ!」

    ドラミ「それに……、話を聞く限り出木杉さんは無事のはずよ、生け捕りにしろってことなら、簡単には殺さないはず」

    スネオ「み、みんな……」

    スネオは腕で涙を拭った。その顔は決意に満ちた表情をしていた。

    スネオ「言っただろ、今回は暴れてやるって、やけくそだって……

    でもあれ、嘘だったんだよ、俺、やっぱり怖かったんだ」
    320: :2008/10/05(日) 19:19:04.02 ID:
    スネオ「でも……!今度は嘘じゃない!」

    スネオ「君達と暴れてやる!やけくそだ!ドラえもんと出木杉は絶対助ける!

    嘘じゃない、嘘じゃあないぞ!今度は本気だ!」


    ジャイアン「スネオ……!」

    しずか「スネオさん……!」

    のびた「あぁ!絶対みんなでドラえもんと出木杉を助けよう!」
    321: :2008/10/05(日) 19:20:40.03 ID:
    スネオ(´;ω;`)
    322: :2008/10/05(日) 19:22:47.00 ID:
    …………

    のびた「二人の話で敵の規模と場所はわかった。建物の中には入ってないけどね」

    ドラミ「問題はどうやって気付かれず中に入るか、ね」

    ジャイアン「なんであの時ばれて警報がなったんだ?」

    スネオ「おそらく、あの扉は何か認証するカギみたいなのがないと入れないようになっているんだ」

    しずか「それがない限り警報がなる……どうにかして入る方法はないのかしら?」
    325: :2008/10/05(日) 19:27:47.38 ID:
    今思ったんだけどこういうのってsageで投下するのが普通?

    -----------

    のびた「……ドラミちゃん、何か使えそうな武器はないの?」

    ドラミ「うーん……ちょっと待ってね」



    スネオ「で、結局いつものように『ショックガン』と『スーパー手袋』なわけね、しかも空気砲じゃなくて『空気ピストル』」

    のびた「そして『名刀、電光丸』」

    ジャイアン「ドラミちゃん、『空気砲』と『ひらりマント』はないのかよ!?」
    327: :2008/10/05(日) 19:31:39.42 ID:
    ドラミ「『空気砲』は私の免許だとまだ使えないわ、『ひらりマント』はもともとお兄ちゃん専用の武器で、

    昔貰ったひらりマントは破けて使えなくなっちゃったの」

    スネオ「肝心な時に道具がないって所はドラえもんと似てるな」

    ドラミ「……ごめんなさい」

    のびた「それに合わせて『空気ピストル液体版』に『ジーンマイク』か……」

    ドラミ「あ、『スモールライト』もあるわよ」
    328: :2008/10/05(日) 19:35:31.72 ID:
    しずか「それも武器になるわね!」

    ドラミ「うーん、どうかしら、大抵の時空犯罪者はスモールライトの効果がないような防護素材を使った服を着ているから……」

    スネオ「うーん……、駄目だなぁ……」

    のびた「中に入れればこの道具でも十分戦えると思うんだけど……」

    しずか「『通り抜けフープ』はどうかしら?」
    329: :2008/10/05(日) 19:38:45.48 ID:
    ドラミ「……駄目ね、時空犯罪者のアジトには大抵そういう亜空間移動の道具がきかない仕組みになってるわ」

    のびた「そういえば前に皆で大昔の日本に行ったとき、敵のアジトで通り抜けフープが使えなかったってドラえもんが言ってたな」

    スネオ「ギガゾンビのことか、懐かしいなぁ」

    僕は大昔の日本に行ったときに出会った人々のことを思い出していた、

    ククルたち、ペガ、グリ、ドラ。そういやドラえもんのやつギガゾンビに対抗してドラゾンビなんて名乗ってたな、懐かしい。

    のびた「『どこでもドア』は?」
    330: :2008/10/05(日) 19:42:29.15 ID:
    ドラミ「亜空間は行き先としてインプットされてないの、

    行き先としてインプットされてないところはいけないわ」

    ジャイアン「ああ!畜生!じゃあどうすりゃいいんだよ!」

    スネオ「中から誰か開けてくれるか、敵と一緒に仲良く入るしかないね……まあ不可能だけど」


    のびた「……!いや、それだよ!!それだよスネオ!!!」
    334: :2008/10/05(日) 19:47:52.25 ID:
    スネオ「えぇ!?どういうこと!?」

    のびた「敵と一緒に入るんだよ!」

    ジャイアン「なに言ってるんだよのびた!それができれば苦労しないぜ!」

    のびた「いや、できるんだよ、簡単さ!」

    のびた「スモールライトだ!」

    しずか「スモールライトで小さくなって敵と一緒に入るってこと!?」

    のびた「そうさ!それなら認証をパスして中に入れる!」

    ジャイアン「それだ!さっすがのびただぜ!」

    336: :2008/10/05(日) 20:00:41.80 ID:
    スネオ「でもさあ!透明になるわけじゃないんだぜ!?見つかる可能性の方が高いよ!」

    のびた「それは、そうかも……」

    ジャイアン「がっかりさせるな、よく考えてしゃべれ!!」

    しずか「待って!」



    しずか「中には倉庫があって、その中の木箱を建物に運んでいたのね?」

    スネオ「ああ、そうだよ?」

    しずか「じゃあ小さくなってその荷物の中に紛れていけばいいんじゃないかしら!」
    337: :2008/10/05(日) 20:06:21.76 ID:
    ジャイアン「すげえ!さっすがしずかちゃんだ!」

    のびた「さえてるう!」

    ドラミ「それが一番いいかもしれないわね……」

    スネオ「でもなぁ、ちょっと不安だよ」

    のび・ジャイ「「どうして?」」
    338: :2008/10/05(日) 20:11:26.81 ID:
    スネオ「僕が見た感じ、あの木箱は結構厳重に閉じられていた。

    中には小さくなっても入れないと思う、できたとして荷物の陰に隠れて入るってことくらいか。

    流石に僕らが全員で行くとゴーグルをつけているやつに見つかっちゃうかもしれない」

    のびた「かといって、分かれて別々の荷物に隠れて中に入っても、

    スモールライトを持ってないグループと居場所が違ったら元の大きさに戻れない……」

    しずか「私たちは内部の構造を知らないわけだから、合流するのも難しいわね」

    ジャイアン「それでもこれ以外にいい手はねぇんだ!これでいこうぜ!」
    339: :2008/10/05(日) 20:15:52.61 ID:
    スネオ「しょうがない、か。……問題は中に入った後だ。二人を見つけて助けたとしても敵にみつからないわけにはいかない。

    建物の外にあれだけ敵がいたんだぜ?中はきっともっとうじゃうじゃいるよ!」

    ジャイアン「しょうがねえだろそんなことは!ドラえもんと出木杉を助けりゃこっちは楽になるし、

    今更泣き言いうんじゃないぜスネオ!」

    スネオ「そうだけど……」

    のびた「とりあえず、その案で行こうよ、それしかない」
    340: :2008/10/05(日) 20:16:48.31 ID:
    期待保守
    341: :2008/10/05(日) 20:20:40.39 ID:
    ……

    スネオ「じゃあ後は明日の作戦決行に備えて休むか」

    ジャイアン「よし、景気付けに俺様が歌うぞ!」

    のびた「やめてくれ!僕の部屋が壊れる!」

    ジャイアン「なんだと!のびたてめえ!それでも『剛田武ファンクラブ』の会長か!?」

    ガツンッ
    343: :2008/10/05(日) 20:25:06.87 ID:
    のびた「痛い!まだ僕はそれの会長なのか……」

    しずか「やめてあげて武さん!のびたさんが怪我しちゃうわ!」

    スネオ「……あ!」

    スネオ「ああ!!」


    ジャイアン「どうしたんだスネオ、いきなり」

    スネオ「ちょっと、ちょっとだけ待って!」

    そういうとスネオはぶつぶつ言いながら何かを考えていた。

    スネオ「……もしかしたら、すんごいこと思いついちゃったかも!これで敵の数も、潜入も楽になるよ!」
    344: :2008/10/05(日) 20:29:35.69 ID:
    ジャイアン「なんだそれ!どういうことだ!?」

    のびた「そんなことできるの!?」

    スネオ「まあ待ってくれたまえ、ドラミちゃんこういう道具ない?ごにょごにょ……」

    ドラミ「……あるけど、一体何に使うの?」

    ジャイアン「おい、なに話してんだよ?」

    スネオ「……よし、グッドだ!みんな、きいてくれ!」

    345: :2008/10/05(日) 20:34:40.53 ID:
    スネオの作戦を聞いた僕たちは少し呆れるというか、呆けた顔をしていたと思う。

    しずか「本当にそんなことが可能なの!?」

    ドラミ「……わからないわ、でも、スネオさん、成功率は?」

    スネオ「ほぼ100%さ!」

    のびた「……うん!僕もそう思うぞ!」

    ジャイアン「……やるしかねえ、な」

    ドラミ「ずいぶん危険な方法ね、確実に敵に気付かれる」
    346: :2008/10/05(日) 20:38:28.00 ID:
    スネオ「この際気付かれるか気付かれないかは大した問題じゃないよ!

    大切なのは敵を混乱させられるかどうかさ!」

    ジャイアン「へへ、さすがスネオ!」

    のびた「これで勝算が出てきたよ!」

    ドラミ「……」

    ドラミ「ねえ、皆」

    ドラミ「少し話を聞いてもらいたいの」
    347: :2008/10/05(日) 20:42:27.26 ID:
    のびた「どうしたんだい?」

    ドラミ「どうしてこの時代にタイムパトロールが来てないか、聞いてほしいの」

    しずか「え?ドラちゃんが来てるじゃない、それにドラミちゃんも」

    ドラミ「でも人間は来てないわ」

    スネオ「一体どうしてなんだ?」

    ドラミ「……この時代に来ている時空犯罪者、彼は刑務所を脱獄、

    その後とあるコンピュータウイルスの母体を盗んでこの時代に逃げてきたの」

    ドラミ「そのウイルスは前代未聞の最悪のウイルス……」

    ジャイアン「ど、どんなウイルスなんだよ!」

    ドラミ「未来人だけを殺せるウイルスよ」
    【ドラえもん長編~のび太中学生編~ 5】の続きを読む

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    149: :2008/10/05(日) 02:16:59.03 ID:
    ドラミ「お兄ちゃんが置いていったのかしら?」

    のびた「あいつポケットの中だけじゃなく押し入れの中まで整理してないんだな……あきれるよまったく」

    しずか「……あれ?これ何かしら、マイク?」

    ドラミ「それは『ジーンマイク』ね、それを使って話すとどんな歌や言葉でも感動的に聞こえるの」

    のびた「……あいつ、本当に整頓癖ないな……」

    ドラミ「ちなみにどっちも制限道具よ。免許無しには扱えないわ」


     

    すすきヶ原 中心地


    ジャイアン「なあ、まだ行くのかよ、さっきっからおんなじ所行ったり来たり、どうしったっていうんだよ」
    152: :2008/10/05(日) 02:20:25.59 ID:
    スネオ「つまりそれは目的地が近いってことだよ、ジャイアン」

    ジャイアン「どうしてだ?」

    スネオ「尋ね人ステッキが示す方角が極端に変わりやすくなったんだつまり僕らは目的地を通り過ぎたりしてるわけだな」

    出木杉「二人とも」

    ジャイアン「うん?」

    出木杉「目的地を見つけたと思う、十中八九あれだ」

    出木杉は一つの一階建ての白くて綺麗な建物を指さした。

    スネオ「……なんかの事務所かな、ずいぶん新しい……こんなの、前からここにあったっけ?」

    ジャイアン「わかんねぇけど……あそこの中にドラえもんが居るんだな、腕がなるぜ!」

    スネオ「鳴らせちゃだめだよジャイアン!今回は場所を突き止めるだけなんだから!」

    154: :2008/10/05(日) 02:23:41.51 ID:
    ジャイアン「馬鹿野郎、スネオ!ここが敵のアジトかどうかを調べるってんなら、中に入んなきゃしょうがないだろ!」

    出木杉「確かに……うん、そうだね。一理あるな」

    ジャイアン「こっちには石ころ帽子がある!楽勝だぜ!自転車をどこかに置いて中に入ろう!」

    スネオ「いやだよ、いやだよ!行くんなら皆で行った方がいいだろ!危険すぎるよ!」

    出木杉「……でもスネオ君、少人数の方が潜入しやすいと思うよ」

    スネオ「まさか出木杉君……おいおい冗談だよね?」

    出木杉「……怖いけど……行ってみよう!」

    スネオ「うわわあん!やっぱりぃ!!」

    ジャイアン「スネオ、ここまで来たんだ!男を見せろ!!」

    スネオ「お、俺は……ああ!やめてよジャイアン!引っ張らないで!!うわああわあ!!ママーーー!!!」
    193: :2008/10/05(日) 11:31:16.18 ID:
    場所 ?


    ドラえもん(……う、うう……)

    ドラえもん(ここは……一体?)

    ドラえもん(確か急に体が動かなくなって……)

    ドラえもん「僕、捕まったのか?」


    ?「やあ、お目覚めかねタヌキ君?」
    194: :2008/10/05(日) 11:34:35.47 ID:
    ?「やあ、お目覚めかねタヌキ君?」

    ドラえもん「お、お前は……!なんでお前が!?」

    ?「覚えていてくれて光栄だよ、ははは」

    ドラえもん「体が重い……、ぼ、僕に何をした!」

    ?「時空犯罪者がタイムパトロールへの対策を講じないとでも思っていたのか?君に効果があることを見ると、どうやら君はタイムパトロールらしいな」
    195: :2008/10/05(日) 11:37:12.75 ID:
    ?「タイムパトロール隊のロボットには体内にある部品がつけられる、

    その部品が仲間に自分の位置を知らせる役割を持っているのは君も知っているだろう、その部品に反応してロボットの活動を鈍らせる電磁波を作ったのだよ」

    ドラえもん「……ッ!」

    ?「君には……君達には借りがある、どうやらそれを返せそうだな」

    ドラえもん「僕を……どうするつもりだ!」

    ?「なに、壊しはしないよ、もちろんそうするのは簡単だがね」

    ?「君の道具をちょっとね、借りたいだけさ……」
    197: :2008/10/05(日) 11:41:21.62 ID:
    のび太の部屋

    ドラえもんの押入れを捜索して見つけたのはどら焼き、液体性空気ピストル、ジーンマイクと正直あまりドラえもんの失踪について重要な手がかりと呼べるものじゃなさそうだ

    しずか「……大抵調べ終わったけど」

    ドラミ「手掛かり無し、ね」

    のびた「……」

    ?『おーい、もしもーし!聴こえるー!?』

    ドラミ「糸なし糸電話から声がする!スネオさんだわ!」

    のびた「聞こえてるよ、のびただ。スネオ、どうしたの!」
    199: :2008/10/05(日) 11:44:30.93 ID:
    スネオ『どうしたもこうしたもないよ!尋ね人ステッキでドラえもんを探していたら怪しい建物を見つけてさ!

    僕はこれで十分だって言ったのに、ジャイアンと出木杉君ったら中に入るって言うんだぜ!のびたからもなんとか言ってくれよ!』

    しずか「無茶はしないって言ったのに、武さんったら……、それに出木杉さんまで!」

    ジャイアン『のびた、聞こえてるか!?』


    ジャイアン『スネオのことは気にするな!俺が連れていく』

    のびた「でもジャイアン、危ないよ!」

    ジャイアン『石ころ帽子があるんだぜ、大丈夫だ!それに中をちょっとみたらすぐに帰るから安心しろ!』

    のびた「でも……」

    出木杉『のびた君、僕だ』
    200: :2008/10/05(日) 11:45:15.27 ID:
    さてどうなるか
    201: :2008/10/05(日) 11:47:24.07 ID:
    出木杉『ここにドラえもんがいるってことは限らないんだ、僕たち全員が動くには確かな事実が必要だろう?』

    のびた「それはそうだけど……」

    出木杉『大丈夫だよ、危険になったらすぐ戻る』

    のびた「……わかった、でも危なくなったら絶対戻ってこいよ!約束だぞ!」

    出木杉『わかったよ「スネオー!覚悟を決めろ!」「助けてママー!!」……じゃあいまから入ってみる、

    糸なし糸電話はそっちからは使わないでくれよ?』

    のびた「わかってる、気をつけてね!」
    202: :2008/10/05(日) 11:50:15.80 ID:
    ジャイアン「さて、これから石ころ帽子を被るぞ!

    いいか、姿が見えなくなるから俺、出木杉、スネオの順で肩を掴んで行動するぞ!お前ら帽子をかぶれー!」

    ジャイアン「よし、ジャイアン潜入隊ばんごーう!一!」

    出木杉「二!」

    スネオ「三!」

    ジャイアン「よし、全員いるな!ジャイアン潜入隊、しゅっぱーっつ!!」
    203: :2008/10/05(日) 11:54:25.74 ID:
    のび太の部屋

    しずか「大丈夫かしら、みんな」

    ドラミ「きっと大丈夫よ」

    のびた「……ねえ、しずかちゃん、こんな時に話すことじゃないかもしれないけどさ」

    のびた「どうして今年の夏休みの旅行は出木杉も誘ったんだい?」

    とりあえずやることがないから気になってたことを聞いてみた、しずかちゃんと出木杉はお似合いだ、くやしいけど。

    ドラえもんがここに来た本当の理由がわかった今、いくら馬鹿な僕でもわかる。

    僕が未来でしずかちゃんと結婚する、なんてのは、僕をやる気にさせる嘘なんだ、と。

    頑張らなきゃせっかくしずかちゃんと結婚する運命が変わってしまう、なんて言ってくれちゃって。

    (そしてその嘘に僕はまんまと乗せられたわけだ)
    204: :2008/10/05(日) 11:56:28.44 ID:
    ドラえもんが来て、僕はだんだんとこの自分の自堕落な現状を変えていこうと思った。

    確かに最初のころはいつも楽をすることしか考えてなかった。人間、普段だらけたやつが楽をするともっと楽をするようになる。

    僕は道具を使って楽をすることをいつも考えていた。

    でもある日、テレビでボクシング世界チャンピオンのクラッシャー大岩さんがでているトーク番組を見たんだ。

    大岩さんはとある運命の大きな別れ道で、正解の道を選べた。その結果世界チャンピオンになったのだ。

    この話を聞いて僕は心底感心した。

    つまり、人生ってのは運命の大きな別れ道に差し掛かった時、自分が正解の道を選べるかどうかが重要なんだ、と。

    僕はいつものようにドラえもんから道具を借りた。選択肢を選んだ先の未来が見える道具だ。

    これさえあれば僕は簡単にいい人生を送れる。そう思った。


    でも現実は違った。
    206: :2008/10/05(日) 12:04:15.00 ID:
    ちょい飯食ってました、すいません
    ----

    右の道を選んでも、左の道を選んでも、その先には障害しかなかった。

    この時僕は改めて思った


    (僕はなんて不幸な少年なんだ!)


    どの選択肢を選ぼうとも目的地に辿りつくには障害がある、だから僕は目的地には辿り着けない。

    だから僕には

    きっといい人生なんて送れっこない!!

    そんな僕にドラえもんは言ったんだ。


    ドラえもん『障害があったら乗り越えればいい!』
    208: :2008/10/05(日) 12:08:11.00 ID:

    ドラえもん『君は勘違いしているんだ。道を選ぶということは、必ずしも歩きやすい安全な道を選ぶってことじゃないんだぞ!』

    ドラえもん『大岩選手だってそうだ!道一本選んだだけで世界チャンピオンになれたわけじゃあない!!

    そう考えているなら君は大岩選手に失礼だ!』

    ドラえもん『大岩選手はボクサーへの道を、

    それこそ血のにじむようなトレーニングで切り開いていったんだ!!自分自身の力でだ!』

    この言葉で、僕は変わろうと思った。勉強も、運動も、いつもより真面目に取り組んだ。

    だけど現実は甘くない、すぐに成績が上がるわけでも、体が強くなるわけでもなかった。
    209: :2008/10/05(日) 12:10:56.05 ID:
    それでも僕は努力した。今思うともっと楽ができたと思う。でも楽な道を選ぶことが正解ではない、だから僕は努力した。

    正直まだ成績もよくないし、体だって強くなったわけじゃない。

    それでも、しずかちゃんに見合う男になるように、子孫に迷惑をかけない男になるように

    ドラえもんが安心して未来へ帰れるように。

    そうしてまんまとドラえもんに乗せられた。ドラえもん、大したやつだよ君は。


    ………………
    210: :2008/10/05(日) 12:12:40.09 ID:
    こんな欝にならなくて楽しいシリアス続編ドラえもんは初めてだ、>>1超がんがれ
    あとドキモンパンは日和のシール2パロディだよねw
    こういうパロディ好きだ
    211: :2008/10/05(日) 12:14:58.11 ID:
    しずか「のびたさん、聞いてる?」

    のびた「え?ごめん、もう一回言ってくれる?」

    どうやらしずかちゃんの答えを聞き流していたらしい。

    しずか「だからね」

    しずか「同じクラスの日下部さん、出木杉さんのことが気になるんですって」

    のびた「……え?」

    しずか「知ってるでしょ、日下部さん。だから仲良くさせるために今回出木杉さんも誘ったわけ」

    しずか「でも女の子二人ってのもあれだから他にも友達誘おうと思って……、のびたさん、聞いてる?」
    212: :2008/10/05(日) 12:18:16.19 ID:
    のびた「あ、ああ、聞いてるよ、聞いてる」

    ドラミ「……なんだかのびたさんにやけてる」

    のびた「そ、そんなことないよ!あはは!あはは……」

    そうだ、運命がなんだってんだ。

    僕としずかちゃんが結婚する運命がないとしても、それが何の関係があるんだろう

    自分の力で切り開くんだ。大岩選手のように。


    だから僕はしずかちゃんに好かれるように頑張る、ドラえもんを助ける。

    きっとそれは昔僕が求めていた、歩きやすくて、安全な、簡単な道というものとは程遠いのだろう。

    障害だって、きっと大きい。

    でもそんなもの

    乗り越えればいいんだ
    213: :2008/10/05(日) 12:21:25.26 ID:
    謎の建物前 スネオside


    僕たちはあの敵のアジト疑惑があるあの建物前まで来ていた。

    正直言うと怖い、怖すぎる。何故二人がここまで平気なのか僕には理解できない

    ジャイアン「さて、建物の前まで来たけど……」

    出木杉「どうやって中に入ろうか?」

    ジャイアン「今俺たちは透明なんだぞ、バレやしない、堂々と入ろうぜ!」

    ジャイアンは大胆だ。昔はガキ大将だったんだ。さすがに肝は据わっている。
    214: :2008/10/05(日) 12:24:55.67 ID:
    ガチャ……、と音がしてドアが開いた。

    真正面には無人のカウンター。カウンターの奥には多分職員用と思われるドアがあった。

    玄関からみて左側にはなにもおかれていない少し広めの空間になっていた。壁には大きい有名なお菓子のポスターがかけられている。

    右には待合室のように何脚か長椅子が置かれている。

    スネオ「なんだ、だれもいないじゃないか」

    出木杉「案外普通の造りだね、……カウンターがあるけど人がいない」
    【ドラえもん長編~のび太中学生編~ 4】の続きを読む

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    75: :2008/10/05(日) 00:28:38.67 ID:
    のびた「もともと僕の役目なんだろうそれは!だったら僕がやってやる!

    そうすりゃタイムパトロール隊も文句ないだろ!ドラえもんを処罰できないはずだ!」

    ドラミ「……」

    スネオ「おいおい……のびた、いままでの冒険とは違うんだぞ!?ドラえもんがいないんだぞ!?

    第一道具がないよ!それに相手は未来の道具をもってるんだぞ!?犯罪者なんだぞ!!下手すりゃ……殺されるかもしれないんだぞ!?」

    のびた「あっちが秘密道具をつかうならこっちもドラミちゃんのを貸して貰うよ、同じ条件ならいける。

    それにドラえもんがいないのはこれまでだってあっただろ?」

    スネオ「で、でも……」


    ジャイアン「あー、わけわかんねえ」
    77: :2008/10/05(日) 00:30:16.36 ID:
    ジャイアン「全然わけわかんねえぜ、さっぱりだ!タイムなんとかとか工事だかなんだかよ!

    お前らの話は難しすぎて全然わかんなかったぜ!!」

    スネオ「ジャイアンもかい!?そうだよね!いきなりこんなこと言われたって……」


    ジャイアン「でもな」


    ジャイアン「心の友が敵に捕まってる、それを助けねえのは男じゃねえ、ってのはわかるぜ」

    スネオ「ジャイアン……」

    ジャイアン「のびた、俺も手を貸すぜ!」

    のびた「ジャイアン……君ってやつは……!」


    スネオ「ああぁぁ!はいはいわかったよ!!」
    79: :2008/10/05(日) 00:31:57.61 ID:
    スネオ「のびたもジャイアンも!こういう危険な時になると急にカッコよくなるんだから!

    そして俺は怯えても拒否をしても君らに巻き込まれるのさ!!笑えないお約束だよ!笑えないよ!まったく!」

    スネオ「あーぁ!飽きちゃったよこの展開!!いいさ、いいとも!俺も手伝う!

    こうなった君らはもう止められないんだ!そんなのわかってるよ!だったら今回は君らと一緒に暴れてやる!もうやけくそだい!」

    のびた「スネオぉ……!」

    ジャイアン「それでこそ男だぜ!心の友よ!」

    スネオ「……べ、別にあいつがいないと夏休みの旅行計画が台無しになるからってだけだからな!」

    しずか「私も……手伝うわ!」
    80: :2008/10/05(日) 00:32:55.99 ID:
    読んだけどやっぱりジャイアンかっこいいwww
    81: :2008/10/05(日) 00:33:25.31 ID:
    しずか「ドラちゃんが危険なら助けるわ、友達だもの!それにいままでドラちゃんには危ないところを何度も助けてもらったから……!」

    のびた「でもしずかちゃん、君は……」

    しずか「あら?のびたさん、今更女だからってことで仲間外れは無しよ?

    それにソフトボール部入ってるしそこそこ使えると思うわよ?」

    ジャイアン「だっはっは!さすがしずかちゃん!男だぜ!」

    しずか「私は女よ!」

    スネオ「しずかちゃん、中学入ってから性格かわったよね……」


    出木杉「……僕も力を貸すよ」

    のびた「出木杉!?」
    83: :2008/10/05(日) 00:35:20.57 ID:
    出木杉「僕じゃ力になれないかもしれないけどね……こんな話、僕にとっては初めてだしさっきから情けないことに腕の震えが止まらないよ……」

    スネオ「じゃあなんで……!」

    出木杉「僕はさ、中学校に入ってからやっと君達と本当に仲良くなれた気がするんだ、

    恥ずかしいことだけど、僕にとっちゃ初めての友達かもしれない。そんな友達が危険なことをしようとしてるんだ、僕はそれを黙ってみていられる程ドライじゃあない……」

    出木杉「ドラえもんも友達だ、助けにいかない理由はないさ、

    いくら怖くても、これから逃げたら、僕は自分で自分が許せなくなる……!」

    のびた「……出木杉ぃ!」

    ジャイアン「心の友よぉぉ!!」

    スネオ「……まったく!君のことは買っていたのにどうやら君は相当の馬鹿らしいな!」

    しずか「さすが出木杉さん!」
    85: :2008/10/05(日) 00:37:10.40 ID:
    のびた「と、いうわけさ、ドラえもんは僕たちが助ける、時空犯罪者も僕たちが捕まえる、両方やるさ!文句はないだろドラミちゃん!」

    ドラミ「……ええ、問題ないわ、こうなった皆は強いものね……私も道具の提供くらいの干渉なら許されるはずよ、協力するわ」

    のびた「ありがとう……安心してよ、君の『お兄ちゃん』は僕たちが助ける!」
    「まっかされよう!」「安心してドラミちゃん!かならずドラちゃんは助けるわ!」「出木杉君、わかんないことあったら俺に聞けよ!」「あはは!頼もしいなスネオ君は!」

    ドラミ「……ふふ、どうしてコンピュータがあなたを選んだのか、わかる気がするわ」

    ジャイアン「そうかぁ?俺にはわからねえなあ!」
    スネオ「本当だよ!見る目がないねぇ未来のコンピュータは!選ばれるべきはこの俺なのに!」

    のびた「あははは!そうかもね!きっと間違いだ!」

    出木杉「のびた君は謙虚だな……自信持てばいいのに」
    しずか「そこがのびたさんのいいところの一つよ」

    ドラミ(あなたの周りにいる仲間……それがあなたの力なんだもの)
    86: :2008/10/05(日) 00:37:42.36 ID:
    ヤベェ…面白レェ
    98: :2008/10/05(日) 00:54:17.81 ID:
    ジャイアン「よし!それじゃ早速ドラえもんを助けに行こうぜ皆!」

    スネオ「ちょっと待てよジャイアン!」

    ジャイアン「なに言ってんだスネオ!お前まだ怯えてんのか!」

    スネオ「違うよ!ジャイアン、行くったってどこに行くのさ!」

    ジャイアン「決まってんだろ!悪いやつのところだよ!」

    出木杉「い、いや……、その悪いやつの居場所が分かるのかい?」

    ジャイアン「……いっけね、居場所がわかんねぇや、ははは!」

    のびた「ドラミちゃん、手掛かりはないのかい?」
    【ドラえもん長編~のび太中学生編~ 3】の続きを読む

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    31: :2008/10/04(土) 23:34:30.52 ID:
    野比家 

    のびた「ドラえもん、まだ寝ないのか?」
    ドラえもん「今度ミーちゃんとデートなんだ。その準備さ」
    のびた「やれやれ、さっさと結婚しちゃえよ。何年間の付き合いなんだよ」
    ドラえもん「中学生に結婚については言われたくないな。早く寝ろよ」
    のびた「わかったよ……なんか最近君ピリピリしてないか?」
    ドラえもん「……そんなことないさ、お休み」

    カチッ

    どうしたんだろドラえもんのやつ、何やってんだろう。

    まあ僕には関係ない。暖かい布団で寝る!ああ、なんと素晴らしいことか!
    32: :2008/10/04(土) 23:35:44.88 ID:
    次の日 学校

    ジャイアン「のびた!お前昨日のつばさちゃんの歌番組みたか!?」
    のびた「……あ、忘れてた!」

    ジャイアンは小学校の頃からアイドル、伊藤翼ちゃんの大ファンだ、もちろん僕も大好きだ。

    スネオ「馬鹿野郎!お前それでも男か!」

    ジャイアン「ああ、のびたよ、俺は今がっかりしているぞ、実にがっかりだ。つばさちゃんの可憐さについて存分に語ろうと思ったのに、そして一緒に出ていたあのデスメタルバンドについても語ろうと思っていたのに……」

    のびた「しょうがないだろ、漫画買ったんだから……あとクラッシャー大岩さんのトーク番組があったんだよ、それ観てたな」
    33: :2008/10/04(土) 23:37:13.57 ID:
    スネオ「クラッシャー大岩!?誰だよそれ!おいのびた!つばさちゃんのほうがそんなのより何倍もいいだろうが!このフナムシ野郎!」

    ジャイアン「……フナムシ野郎はてめえだスネオ!クラッシャー大岩さんの悪口を言うやつは俺が許さねええぇ!!」

    スネオ「え!?ジャイアンも知ってるの!?っていうか間接!間接!!イタイイタイ!」

    はる夫「でたー!ジャイアンの四十八の関節技の一つ!脇固めだー!」
    安雄「スネオー!支点をずらせーっ!腕を持っていかれるぞーっ!」

    ジャイアン「メッタメタにしてやるぅ!!オラァ!」

    ギシッ!メキメキ……

    スネオ「あばばばばばばば!!!」

    のび・はる・やす「「「す、スネオォォォー!!!」」」
    34: :2008/10/04(土) 23:38:38.25 ID:
    野比家

    のびた「ただいまー……ドラえもん、どうしたんだ?どら焼きとお茶を用意して僕を待ってるなんて……頭でも打ったのか?」
    ドラえもん「失礼な奴だな君は……なあのびた君、少し真面目な話をしたいんだけど」
    のびた「……どうした改まって。言ってみろよ」

    ドラえもん「君は今の日常が大切か?」

    のびた「……どうした急に」

    ドラえもん「真面目な話、と言ったはずだぜ、答えてくれよ」

    のびた「……聞かなくてもわかるだろ、大切だよ。あたりまえだ、誰だってそう答える」
    ドラえもん「その日常に僕は入っているかい?」
    のびた「当たり前だろ、わかりきったこと聞くなよ」

    ドラえもん「僕はいつか22世紀に帰るんだぜ?それでも僕といる日常が大事だってのか?」

    のびた「……それでも、だ。……僕の部屋は狭く感じるくらいでちょうどいいのさ」
    35: :2008/10/04(土) 23:40:48.78 ID:
    ドラえもん「……君に一つだけ言っておく、今の君なら大丈夫だろう」

    のびた「……」


    ドラえもん「当たり前を、当たり前と思っちゃだめだ」


    ドラえもん「当たり前、そんなものいつまでも続かない。そんなもの、すぐに崩れてしまうものさ、

    もし僕がいない当たり前じゃない日が来ても……君はそれを当り前に変えるんだ。」

    ドラえもん「のびた君、君は本当に成長した、昔と比べるととても成長したよ。もう僕が居なくても大丈夫だと思う」

    のびた「……そんなこと言うなよ!まるで……ドラえもんが居なくなるみたいじゃないか!そんなの!僕は認めないぞ!認めるもんか!」
    36: :2008/10/04(土) 23:42:23.92 ID:
    ドラえもん「……もう、子どもじゃあないだろ君はっ!僕がいなくなるなんて昔から決まっていたことだろう!」

    のびた「いきなりすぎだよそんなの!こんなときだけ大人扱いするなよ……っ!」

    ドラえもん「成長しろのびた……ッ!君は立派に成長してきただろう!これからは僕がいなくても成長するんだ!

    いいかい、成長っていうのは自分の当たり前を壊すことなんだ!

    『ドラえもんがいる』、そんな当たり前は壊すんだ!成長しろ!君なら難しいことじゃあないだろう!」

    のびた「そんなっ……そんなのって……!」
    グラッ……
    のびた(あれ?なんだ……急に眠く……)
    ドラえもん「元気で暮らせよのびた君、また会える日を楽しみにしている」
    のびた(畜生……秘密道具か……?)
    37: :2008/10/04(土) 23:43:22.54 ID:
    ドラえもん「しずかちゃんと仲良くしろよ!あと友達も大切にしろよ!」

    のびた(ドラえもん……)

    ドラえもん「風邪引くなよ!ぱ、パパとママは大事に……しろよ!」

    のびた(なんで君……泣いてるんだよ)

    ドラえもん「き、君は運が、ないん、だから賭けごとは、やめとけよ!あ、あとその……」

    のびた(これじゃあまるで……)

    のびた(本当にお別れみたいじゃないか……)

    バタンッ
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    1: :2008/10/04(土) 22:58:24.96 ID:
    原作との違い、ストーリーの矛盾などは目を瞑っていただけるとありがたいです

    物語の一番最初からの話の修正版から投下していきますのでご了承ください

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